2024年03月17日

人間になりたい。

3月に入ってから悪性リンパ腫の闘病生活を送っている父の容態が悪化した。
1月下旬の時点では電話で話せていた。3月の頭に母から父の容態が著しく悪化しているとの電話があり、病院に向かったが病院の規定により県外者は面会できなかった。動画でメッセージを送って、その返事を動画で見た。まともに話せてはいなかったが返事は出来ていた。

検査中ではあるが骨髄にまで腫瘍が拡がっているかもしれない、と言われた。

1週間が経ち、検査の結果が母から伝えられた。骨髄には拡がっていなかったものの、肝臓と腎臓の数値が著しく悪いとのことで、足がむくんでいるとのこと。医者も手の施しようがないとのことで、いつどうなるのかわからず、いままで禁止されていた県外在住のキーパーソン以外の家族にも面会の許可が下りた。月曜日に面会予定である。医者から余命等の宣告があったのか、それは聞いていないが、許可が出たということはそういうことなのだろうと思う。

今のところ会話は十分に出来ていないとのことだが、呼びかけには応じているらしい。姉の子(父からは孫)と会いたいとも言っていたそうだ。



最初、もう長くないかもしれないと母から伝えられた時、葬儀や家のことが面倒であるとか、お金のことが心配とか、父の生死よりも自分のことが真っ先に浮かんでしまい、どこまでも自分本位的な立場で物事を捉えていること、そのことが辛かった。
面会の時が近づくにつれて、父が夢枕に立つことが増えた。夢から目覚めるたびに別れの瞬間がきたのではないかと考えてしまう。
また、面会に行くこと自体も別れのあいさつをしに行くようで辛い。そして何よりも、病院に会いに行けば生きているのに、すでに死んだ(死ぬ)ものとして行動しなければならない、という現実が一番に辛い。万が一を考えなければならないことは重々承知しているのだが、死ぬ前提で話を進めていくのが苦しい。

生母が亡くなってから今の母と再婚するまで一人で育ててくれて、また留年したときも何も言わずに支えてくれた父であったが、その父に私は何も返せそうにない。
月曜日、面会の時に、父に何を言えばいいのだろうか。そればかり頭の中で回り続ける。

病状について詳しいことは何も言わなかった父に対して、なにもないと安堵していた、いやむしろこれから確実に起こり得る未来を受け入れたくがないがために存在ごと消していたのだと思う。

父が直面していた自体に何もせず、自身があっても家に帰らず、私は一体全体何者なのだろう。
就活時にも思っていたことではあるが、やはり私はヒトの外形をした別のなにかなのではないだろうか。



人間になりたい。
はやく、人間になりたい。
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2024年01月24日

Skebの依頼画を額装してみた その3

藤原々々さんに依頼して描いていただいた画のうち、昨年の4月に描いてくださっていた「春の眼鏡のお嬢さん」の画をまだ額装していなかったので、出力して額装してみた。

_MG_1594-3.jpg
〈春の眼鏡のお嬢さん〉

PCモニタで表示していたものを実物として出力して鑑賞する行為は、どの画であっても実物のものを見た方が遥かに、比べ物にならないぐらい良いのだけれど、今回のものは今まで出力してきたものの中で最高に良かった。なんか、額装することによって完全になったといっても過言でないぐらい、出力した画、額装した画を観て衝撃を受けた。(ただしデジタル画の状態が不完全であった、という主張はしていないことには留意してください)

過去3作を出力して額装した時には、モニターに表示してある画を出力したという印象があったが、この画に関してはその逆で、額装した瞬間に、モニターに表示してある同一の画(あるいはデジタルデータとして存在する画)は、今、目の前に存在している画をデジタル化したような、奇妙な感覚を味わった。

額装して凄い凄い、と喜んでいたところに、超絶凄いのが飛び込んできて、こんなコペルニクス的転回を体験するなんて思いもしなかった。フォトラグバライタで一回出力した際に、黒い色が強めの画だともっと良くなると思っていたが、想像以上であった。

より最高に近づけるために、低反射アクリルが欲しくなる。


IMG_0754.jpg
〈アルナのLEAN集団〉

依頼した作品で、自宅で個展が開けそう(小並)
まぁ、自宅でひっそり楽しみます。


・額装詳細
印刷:Photo Rag Baryta(ジークレー印刷)@グラフィック
額縁:LEANブラック(アルナ)@額縁のタカハシ
サイズ:410x242(画)、564x396(額装外装)
マット2ミリ+面金加工(銀)

・費用(※画の依頼額は除く)
28k(印刷9k+額縁19k)



最新の依頼画

ところで、先日、氏に依頼していた画が完成したとの報せが届く。
みるだけで自然に笑みが溢れてくる。
統計と数学の勉強を進めているが、かなり大変な分野に足を踏み入れてしまったぞ、とナイーブな気持ちになっていた。が、この画を見て少し気分が晴れやかになった。
資格・検定に落ちたり、難問にぶち当たって心が折れそうになった時は、この画を見て心を回復しようと思う。早速待ち受けにしました。

額装をしたいけど、飾る場所がない……。いや正確にはあるけど、整理しないと無理な状況……
場所の確保を考えながら、額についても考えていきたい。(いつも買っているタカハシには取り扱いがないが)LEANの無垢色を買って、LEANの色をコンプリートしても良いかな。



■追伸

検定・資格1つ合格につき依頼を一つ頼めることにしているので、基本情報に合格した今、1件可能である。
まぁ、すぐには頼まず、次は3月か4月頃に依頼できたら良いかな。
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タグ:Skeb 広川卯月
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2023年09月18日

Skebの依頼画を額装してみた。その2の2


この前の記事の続き。


出力したものと額縁が届いたので、額装する。

前回額装した時は作業に手間取り1時間ぐらいかかっていたが、同じ額を2回目ということもあり、半分の30分程度で終わった。

IMG01009_HDR.jpg
〈キャプションもつけてみた〉

モニターで観るのと、紙で観るという些末な違いなのかもしれないが、額に飾って観るのは完全に別物と考えられるぐらいに良い。気に入っている画が実物として存在している、そしてそれを所有し、飾っているという事実が、そこにある画に対してひとりでに無限にポイントが入っていく。
トシちゃん感激しながら、きんどーさんよろしくうひょってる。

発泡スチロール(ウレタン?)の上に印刷したコピー紙を張り合わせただけの、かなり簡易的なものではあるが、キャプションを付けると展覧会っぽさが出て良い。

他でもやっている人がいないかTwitterで検索を書けてみると、上には上がいるようで、キャプションボードを金属製のものを特注し、アクリルを低反射のものに変えた上、スポットライトを取り付けて飾っている人を見かけた。すごい。
画像を見て、スポットライトが醸し出す雰囲気がとても良かったので、やってみたいとは思うものの、現状やれるだけの設備がないので将来的な構想の一つとして頭の片隅においておきたい。
低反射アクリルに関しては、アクリルだけでもう一つアルナの額が買える、ということに目を瞑れば(許容できるのであれば)実現可能なので余裕ができたら試しにやってみたい。



・額装詳細
印刷:Photo Rag Baryta(ジークレー印刷)@グラフィック
額縁:LEANホワイト(アルナ)@額縁のタカハシ
サイズ:410x242(画)、564x396(額装外装)
マット2ミリ+面金加工(銀)

・費用(※画の依頼額は除く)
28k(印刷9k+額縁19k)
※これを低反射アクリル(ARアクリル)にすると22k追加されて50kぐらいになる……。ものすごいやつ(アプティアムミュージアムアクリル)になると+90k。アクリルだけで今回の額5つ分(額装総費用で3つ分)。

まぁ、プライスレスかな。



■追伸

今回頼んだ用紙・フォトラグバライタは、濃い色、特に黒色の発色が良いとのこと。
今回は割りとパステルカラーだったので、その発色の良さの部分はあまり感じ取れなかったが、出していないもう一つの作品については作品によく反映されるのではないかと思っている。

額縁_黒青.png
〈春の眼鏡のお嬢さん〉

出してはみたいが、めっちゃよかったら絶対額縁も発注するだろうしお財布がマッハで溶けるわ……

それにしても、画を依頼して、出力する用紙や額を探して、額飾して部屋に飾るだなんて、なんか凄く良い趣味のように感じてきた。自己弁護的なサムシングじゃないけども。
ので、Skebで依頼を出している方は軽率に額装してほしい。ただ、Skebからのサービスはあまりこだわれないので、探したほうが良いとは思うけど。
タグ:Skeb 広川卯月
posted by ふおん at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 記録